PLAY THE GUITAR VOL37

ハーモニクスのポイント＆こつ

• まずはハーモニクスをならしてみよう

  基本的には、ギターのフレット上に指をおいて弦をならし、ハーモニクスが 鳴ったらすぐに弦から指を離すだけです。
  もしアンプを使用して鳴らすのであれば、ブリッジよりのリアピックアップを 使用してみて下さい。
  代表的なポジションは、５フレット・７フレット・１２フレット上で、弾く弦は １〜６弦、つまりどの弦で鳴らしてもかまいません。
  
  やってみてどうしても鳴らないという方は、この部分をチェックしてみて下さい。
  • 鳴らしやすい５・７・１２フレットのいずれかでやってみて下さい。
  • 弦は押さえるのではなく軽く触れるだけです。
  • 触れる指は、フレットの真上に位置しているか？
  • 弦を弾くとハーモニクスがでますのですばやく指を離してして下さい。
  
  ハーモニクスが鳴ったあとすばやく指を離すのは音をのばすためです。
  ハーモニクスを鳴らす際にフレット上に軽く触れると書きましたが、ときどきフレット を押さえてすばやく離すことによってハーモニクスが出ていると勘違いしている方がいます。フレットは単なる目印でフレットに触れる必要はありません。
  ５・７・１２フレットでは、それぞれ違う音で鳴ったはずです。確認してみて下さい。
  
  

• ピッキングハーモニクス

  まずは先ほどの応用から考えていきます。
  先ほど５・７・１２フレットでハーモニクスを鳴らしてみたかと思いますが、 これを応用してハーモニクスを鳴らしてみましょう。
  
  たとえば左手で弦を押さえずに、１２フレットでハーモニクスを鳴らすということは、ナットを０フレットと仮に考えれば、ナット（０フレット）から１２フレット目のポジションで鳴らしているといえます。
  
  では、左手で２フレットを押さえている場合はどこでハーモニクスを鳴らせるでしょう？
  この場合、左手で２フレットが押さえられていますが、これをさきほどのナット（０フレット）と仮定すると、２フレットから１２番目のフレットである１４フレットのポジション（２Ｆ＋１２Ｆ＝１４Ｆ）で、ハーモニクスを出すことができることがわかります。 （同様に、今まで左手で弦を押さえずに出していた５フレットのハーモニックスは、２フレットを左手で押さえた場合２F＋５F＝７Fと考えて７フレットでハーモニックスが出ます。 ７フレットで出したハーモニックスは　２F＋７F＝９Fと考え９フレットでなります。）
  
  ではこの１４フレットでどうやってハーモニクスを出せばよいでしょうか？
  すでに左手は２フレットを押さえていますので使用できません。
  先ほどのように左手で１２フレット上を触れて右手で弾くには、もう一本手が必要になってしまいますよね。
  
  そこでこのように考えます。
  まず、普通のハーモニクスを鳴らした際のことを考えてみましょう。
  たとえば、普通に１２フレット上でハーモニックスを出した場合、 右手でピッキングする場所は、１２フレットに触れている左手の指よりも ホンの少しでもブリッジよりであればハーモニックスはなるはずです。
  
  つまり、１４フレット上に右手（ピッキングする手）の親指をあててその親指より少しでも ブリッジよりをピッキングすればいいのです。
  
  
  左の図をみるとおわかりになると思いますが、右手親指で１４フレット上を触れることに より、ハーモニクスの左手の代用をしています。そしてその親指よりもブリッジ側でピッキングすることによりハーモニクスを鳴らしてしまおうということです。
  
  
  ここまで読んでいただければ、ピッキングハーモニクスもハーモニクスとなんら変わりない ことをやっていることがわかると思います。
  この原理が解ると、ハーモニクスをプレイする上でかなり理解が深まると思います。
  
  

• 演奏上のポイント＆こつ

  最後に実際にプレイする場合のこつを簡単に述べてみます。
  ピックはたてぎみにして、できれば歪ませた音で右手をまきこむような感じで ピッキングします。これは通常のピッキングとは違うやり方ですので、癖がつかない ように気をつけて下さい。
  今回、ピッキングハーモニクスは弾く場所によっては、音程が違うことがわかったと思います。
  なれてきたら上記の方法から普通のブリッジよりでのピッキングハーモニクスに挑戦してみて下さい。なかなか鳴らないときは右手の位置を鳴りやすい位置に変えてやってみて下さい。