PLAY THE GUITAR VOL35
1音を大切に考える
1音を大切に考えたフレーズづくり
よくアドリブや作曲で1音づつを大切にするなどというようなことがいわれます。
これは演奏上の気持ちを込めて弾くという意味あいや、メロディーとしての1音と考えた場合の音の意味など様々な要素があると思います。今回はこの1音を大切
にするということについて作曲やアドリブの立場から少し考えてみていくことにします。
あくまで一つの考え方のヒントとして参考にしてみて下さい。それではすすめてみましょう。
1音を大切に考えるヒント
コードとの関係でメロディを考える
ギターソロなどをある程度弾けるようになってだんだん指も動くようになり、
テクニックに自信が出てくるとアドリブなどで速いフレーズを使用することが
多くなってくることと思います。特にテクニックに自信のある人ほど、その傾向
は強くなってくるかもしれません。
その場合、コード進行に合うスケールをつかって速いフレーズを弾いていると、
リズムが合っていれば、まずはずした感じには聴こえないと思います。
それでは、スローなフレーズではどうでしょうか?
速いフレーズだとなんとなくそれなりのものができても、スローなフレーズでは
なかなかカッコイイと思えるものが、うまく作れないということがあるかも知れません。
それは1つ1つの音の価値をよく考えていない場合におこりがちです。
C音(ド)を例に実験してみましょう。
それでは、実際にC音(ド)を使っていろいろなコードにあわせて実験してみましょう。
コードをならす人と、音をならす人がいるのといいのですが、そうでない場合は
ラジカセにコードだけ録音しておいてそれに合わせてC音をならしてみて下さい。
簡単なことなのでめんどうかもしれませんが、こうやって実際に自分の耳で感じることが
重要ですので極力体験するようにしてみるといいと思います。
鳴らすコードは、とりあえず
以前説明したKEYCのダイアトニックコードVol33CのKYEでよくつかわれるコード参照
から、構成音にC音が含まれる "C・Am・F" の3つのコードをピックアップして比べてみることにします。
最初にC音だけ、とりあえず2弦1フレットを弾いてみて下さい。
その時あなたが思っていたものと、コードと
一緒に弾いたときでは随分イメージが違うなと思うかもしれません。(予想通りの時もあるとは思いますが)
どうでしょう実験してみた感じ同じC音をならしたのですが、それぞれで違った感じに
聴こえたことと思います。
同じC音ですが、あわせるコードによって音のイメージが違って聴こえると思います。
- Cコードにあわせて弾くとなんとなく明るいイメージで聴こえます。
- Amコードに合わせると、Cコードのときに比べ暗い感じで聴こえます。
- Fコードに合わせるとまた違った感じに聴こえたのではないでしょうか?
C音がこれらのコードに合うことは当然コードトーンでもあることでわかると思いますが、ここでは、
とにかく同じ1つの音でも違った雰囲気に聴こえるということに注目するとおもしろいと思います。
他にも違うコードでもいろいろと試してみて下さい。
このことを知ったことにより即すばらいいメロディーやフレーズづくりができるというものではないかもしれません。
カッコイイと感じる感性も人それぞれ好みの音楽などで違ってきます。作曲やアドリブは、あくまで創造性の
部分になりますので理論や法則などで作れるものではありませんし、逆にそれですべてが作れるのならば非常に
おもしろみのないものになってしまうと思います。
今回この簡単なことをあえて実践していただくように勧めたのは、実際に弾いてみてそれぞれ感じていただきたかった
ためです。ぜひ実際に弾いてみて1音の意味を感じてみて下さい。
参考になるといいのですが
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